デジタル証券特化の新たな信託会社「オルタナ信託株式会社」の設立および「Progmat(プログマ)」と「ALTERNA(オルタナ)」の協業深化について

三井物産デジタル・アセットマネジメント株式会社

オルタナ信託株式会社

Progmat, Inc.



三井物産デジタル・アセットマネジメント株式会社(代表取締役社長: 上野 貴司、以下 MDM)は、新たに設立したオルタナ信託株式会社(代表取締役社長: 池田 匠作、以下 オルタナ信託)(*1)と共に、MDMが開発・提供する資産運用サービス「ALTERNA(オルタナ)」ブランドのもと、デジタル証券(Security Token、以下ST)に関する取得・運用・受託・販売を一気通貫で提供できる態勢を構築しました。

上記態勢の構築にあたり、Progmat, Inc.(代表取締役 Founder and CEO: 齊藤 達哉、以下Progmat社)は、デジタルアセット発行・管理基盤「Progmat SaaS」(*2)をMDMおよびオルタナ信託に提供し、「ALTERNA」事業を基盤面で支援します。3,627億円(*3)を突破した日本のST市場において、信託ビジネスの新規参入促進や新たなビジネスモデルの提供を技術面で支援することで、ST市場の”第2幕”を牽引していきます。


1.協業の背景

Progmat社とMDMは、2021年12月に発行したMDMとして初となる公募型不動産ST案件での協業(*4)に始まり、2023年5月には「Progmat」と「ALTERNA」の連携による”デジタル証券製販一体”の新たなビジネスモデルを共同で発表(*5)する等、協業を深化させてきました。

MDMは、不動産やインフラなどの実物資産を裏付けとしたSTファンドの組成・運用・販売を一体的に行う、日本初のデジタルネイティブなアセットマネジメント会社として事業を推進してきました。不動産をはじめとした資産裏付型STの発行には、信託スキームを用いた原資産の管理・受託業務が不可欠であり、MDMは従来、外部の信託銀行と協働して事業を展開してきました。

今般、STファンドのラインナップ拡大と更なる商品開発スピード向上のためには、自社グループ内でも信託機能を備えることが重要と判断し、STに特化した信託会社としてオルタナ信託を設立するに至りました。

オルタナ信託が信託受託者として必要な原簿管理等の機能や、MDMが外部の信託銀行に委託してきた投資家のST管理等を自社で完結するための機能を備えるため、国内トップクラスの導入実績とネットワーク(*6)を有するProgmat社と引き続き協業することで、「ALTERNA」事業の信頼性・拡張性を一層強化することを企図しています。



2.各社の役割

(1)MDM

MDMは投資運用業者としてSTファンドの組成・運用を担うと共に、金融商品取引業者として自社が運用しているSTファンドの販売を一気通貫で展開する国内におけるリーディングカンパニーです。積極的にAIをはじめとしたデジタル技術を活用し、個人投資家向けの資産運用プラットフォーム「ALTERNA」を開発・提供しています。2021年12月の初号ファンド組成以降、外部証券会社経由で5本、自社サービス「ALTERNA」で12本、計17本(*7)と国内最多(*8)のファンドを提供しています。

(2)オルタナ信託

オルタナ信託は信託受託者として、MDMが組成・運用するSTファンドの受託のみならず、MDM以外の様々なプレーヤーと共創し、デジタル証券市場の更なる拡大に貢献できるよう取り組んでまいります。

(3)Progmat

MDMおよびオルタナ信託に「Progmat SaaS」を提供し、円滑な業務遂行をサポートします。「Progmat SaaS」は、広範な金融機関の皆さまが自社サーバー上にブロックチェーン/分散型台帳のノード等を構築することなく容易にデジタルアセット関連事業(原簿管理業務・カストディ業務等)を開始することを可能とし、また、広範な証券会社/仲介者の皆さまが、投資家の秘密鍵管理等を第三者(カストディアン)に委託することなく自社で完結することも可能とするプロダクトです。

「ALTERNA」で販売するSTはMDMが投資家から保護預りを受け、外部の信託銀行等に管理を委託していましたが、MDMの「Progmat SaaS」導入により、自社で管理を完結し、スキームコストの低減と投資家に還元する利回りの最大化を図ることが可能になります。

オルタナ信託は信託ビジネスの新規参入者として、新たにSTファンドに関する信託業務を開始することになり、且つ、MDM以外の外部の証券会社とも連携する必要もありますが、今般の「Progmat SaaS」の導入により、既に確立された機能/フローに則った堅確な業務遂行が可能になります。


3.今後の展望

MDMおよびオルタナ信託は、信託機能を内包した新たなグループ体制の下、これまで以上に多様なオルタナティブ資産への投資機会をSTを通じて提供していく計画です。今後、オルタナ信託を中核とした信託スキームを活用することで、新たなファンド組成までのリードタイム短縮や商品ラインナップの拡充を図り、個人投資家のニーズに応じた魅力的な投資商品を迅速に市場へ供給していきます。また、本取り組みを通じて培ったノウハウを活かし、日本におけるデジタル証券市場の更なる発展および業界標準の構築にも寄与していきたいと考えています。

Progmat社は、本件のような先進的取り組みへの技術提供と包括的なサポートを通じて、デジタルアセットのエコシステム拡大を牽引していきます。より多くの金融機関・事業者の皆さまがデジタルアセット関連事業に参入できる環境を整備するとともに、安全で利便性の高いインフラの普及に貢献してまいります。


<会社概要>

(1)三井物産デジタル・アセットマネジメント株式会社

会社名 三井物産デジタル・アセットマネジメント株式会社
代表者 代表取締役社長 上野 貴司
設立 2020年4月1日
所在地 東京都中央区日本橋堀留町1-9-8 人形町PREX 4階
URL https://corp.mitsui-x.com/

(2)オルタナ信託株式会社

会社名 オルタナ信託株式会社
代表者 代表取締役社長 池田 匠作
設立 2025年3月10日
所在地 東京都中央区日本橋堀留町1-9-8 人形町PREX 3階

(3)Progmat, Inc. (株式会社Progmat)

会社名 Progmat, Inc. (株式会社Progmat)
代表者 代表取締役 Founder&CEO 齊藤 達哉
設立 2023年10月2日
所在地 東京都千代田区丸の内1-6-5 丸の内北口ビルディング(WeWork内)
URL https://progmat.co.jp


(*1) プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000083.000056997.html (*2) プレスリリース:https://progmat.co.jp/wp-content/uploads/2024/11/press241101_01.pdf (*3) 2025年6月末時点、Progmat社調べ、現在募集中のものも含む。 (*4) プレスリリース:https://www.tr.mufg.jp/ippan/release/pdf_mutb/211117_1.pdf (*5) プレスリリース:https://www.tr.mufg.jp/ippan/release/pdf_mutb/230522_1.pdf (*6) ST市場マーケットレポート:https://speakerdeck.com/progmat/progmat-monthly-st-market-report-2025-jun (*7) 2025年6月末時点、MDM調べ、現在募集中のものも含む。 (*8) 2025年6月末時点


<お問い合わせ先>

デジタル証券(ST)を通じた資金調達に関心のある資産運用会社様や事業会社様、デジタル証券(ST)の引受・募集の取扱い、売出等に取り組みたい証券会社様は以下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。後日、オルタナ信託の担当者から詳細についてご連絡いたします。

https://forms.office.com/r/1py41ZT7Pc